マッシュルームは、古代ギリシアやローマの時代から自然に生えていたものを、人工で栽培したことから始まりました。

和名は「西洋マツタケ」「ツクリタケ」と呼ばれ、フランスでは「シャンピニオン」と呼んでいます。

こんなキノコの中でもちょっとおしゃれな立ち位置のマッシュルームについて、栄養面を中心にお届けしていきます。

マッシュルームにはどれぐらい食物繊維が入ってる？

マッシュルームは白いタイプだけだと思っている方が多いのですが、実は2タイプあります。

ホワイトマッシュルームとブラウンマッシュルームというものです。

ホワイトマッシュルームは、まろやかで高貴な風味がする一方、ブラウン種は野性味あふれる濃厚な風味が特徴をもっています。

マッシュルームの食物繊維は2.0ｇと、それほど多い繊維ではありませんが、繊維質は取れます。

 

マッシュルームの美容＆健康効果は？

マッシュルームは生で食べられる唯一のキノコで、その93％は水分でできています。

しかしわずかといってもマッシュルームにはビタミンB1・B2等ビタミン群を多く含んでおり、消化がとてもよいです。

その他タンパク質やうまみ成分であるグルタミン酸、必須アミノ酸も多いので、生で食べてもコクが感じられるのです。

最近では

• 口臭予防
• 体臭予防
• 便通を和らげる効果が高い

と、老人ホームなどで良く利用されるようになったそうです。

美容と健康の面では、食物繊維やビタミンを含んでいるので、便通がよくなるのと、美肌に良いと言えるでしょう。

 

他の栄養成分は？

パントテン酸

マッシュルームには、パントテン酸という成分が1.54mg含まれています。

パントテン酸はストレスを抑制する副腎脂質ホルモンの分泌を促進してくれるので、ストレスが過剰なときに食べるとストレスが緩和するという成分です。

エルゴステロール

エルゴステロールという成分は、太陽に浴びるとビタミンＤに変化するものです。

腫瘍が血管内に入って浸潤する力を押さえる働きがあり、がんの増殖を抑制する効果があります。

変化したビタミンＤは、カルシウムと一緒に摂ると、丈夫な骨や歯をつくってくれる助けをしてくれます。

また、血液中のカルシウムの濃度を調整して、筋肉が収縮したり神経伝達の助けをする役割があります。

これが不足すると、当然骨が弱くなってしまい

• くる病
• 骨軟化症
• 骨粗鬆症

にかかりやすくなります。

β―グルカン

きのこ類に多く含まれているのが、β―グルカンです。

β―グルカンは、マクロファージやリンパ球といった免疫細胞を活性化させて、免疫の力を高めたりします。

ですからこれもがんの抑制に効果的です。

ビタミンB２

マッシュルームにはリボフラビン（ビタミンB2）が、全体の0.29mg含まれています。

ビタミンB2は、主に皮膚や粘膜に関係するビタミンで

• 糖質
• 脂質
• タンパク質

をエネルギーに変化させる時の代謝に使われるとても大切な役割もあります。

普段からエネルギー消費が激しい方は、すぐに消費しやすいので、補ってあげることが大切です。

ナイアシン

マッシュルームにはナイアシンも20％と豊富です。

ナイアシンは脂質の代謝を助ける働きがあるので、コレステロールや中性脂肪の低下に役だち、成人病予防になります。

また、アルコールを飲むと肝臓で解毒されて健康を維持していますよね。

この時発するアセトアルデヒドが、二日酔いの時におこる頭痛や吐き気をおこす原因になっているのですが、ナイアシンは、このアセトアルデヒドに分解するのを無毒化する効果がありますので、二日酔いの症状が治まるという効果が期待できます。

 

どんな人におすすめ？

免疫力をアップしたい方やがんを予防したい方

マッシュルームには、食物繊維や免疫力を上げる効果が高い成分がたっぷりはいっています。

ですから免疫力をアップしたい方やがんを予防したい方におすすめです。

便通を良くしたい方

食物繊維を含むマッシュルームは、たくさん食べると便が柔らかくなり、便がスムーズに出やすくなります。

普段から何日経っても便が出ないという頑固な便秘の方も、水分が豊富に含まれて食物繊維もあるマッシュルームを食べれば、効果的。

成人病を予防したい方

マッシュルームはコレステロールや中性脂肪を低下させる効果があるので、成人病を予防したい方におすすめです。

• 動脈硬化
• 脂肪肝
• 心筋梗塞

といった病気を防ぐ効果が期待できます。

食べる量やベストなタイミングは？

カロリーはどれぐらい？

きのこのカロリーはとても低いという認識だと思いますが、マッシュルームも100ｇ当たり11 kcalと超低カロリーです。

マッシュルームは1個10ｇで、一パック約150ｇが入っていますから、一パック食べたとしても16.5ｇと非常に低カロリーです。

ベストなタイミングは？

マッシュルームのGI値は24です。

マッシュルームはカロリーも低く、低GIですから、食べてもすぐに血糖値が上がらず、ゆるやかに血糖が上がっていきます。

ですからダイエットには非常に適している食材です。

例えば野菜とマッシュルームを炒めたサラダ等、小腹がすいた時のおやつとしてもおすすめ。

食べるタイミングとしては、カロリーもGI値も低いのでどの時間帯でも良いのですが、食物繊維が入っているので、朝に食すと便がスムーズに出るのでおすすめです。

 

さらにマッシュルームの効果を高める食べ合わせは？

マッシュルームと一緒に食べると良い食材は、高血圧など成人病を予防したい場合は

• さけ
• わかめ
• 牛肉
• 牡蠣
• レタス

等が適しています。

がんの予防なら
 

• しいたけ
• トマト
• 昆布

などがおすすめ。

貧血、糖尿病予防には
 

• ホウレンソウ
• 牡蠣
• あさり

等と一緒に食べると良いでしょう。

 

おすすめレシピ３つ

定番中の定番を栄養価の高いマッシュルームで！

マッシュルームと牡蠣のアヒージョ

にんにくとマッシュルームとあさりのワイン蒸し

にんにくのアリシンが疲労回復を促します。

マッシュルームのトマト煮

トマトでぐつぐつ煮込んだマッシュルームがおいしい！

 

まとめ

普段からマッシュルームをよく利用するという方はあまり多くないイメージですが、これだけ栄養が詰まっていたら、是非利用してみたいですよね。

がんや成人病にも効果がある上、ダイエットにも適しているなんて、使わないのはもったいないです。

生食できるきのこなので、気軽にサラダに入れて食べることから初めてみませんか？